盆踊りは婚活パーティ


夏の風物詩、盆踊り。お盆の時期にお迎えしたご先祖様の霊をもてなし、一緒に過ごして送り出すというのが本来の行事ですが、現代のあり方は少し違いますね。
盆踊りといえば、地域の人々との交流という要素が強く、昔は神社やお寺の境内で行われていましたが、小学校の校庭や公園などに町内会の行事として行われているようです。
また地元を離れ、遠方に独立していった人がお盆の時期に帰省し、盆踊りで旧友と再会したり、近所の人たちと楽しく会話して踊ったり仲を深められる機会として大切にされてきました。
時代をさかのぼり、盆踊りのルーツを調べてみると、その由来は仏教の「念仏踊り」だとされています。この念仏踊りとは、自分自身で念仏を唱えながら踊るもので、この宗教芸能が室町時代にお盆と結びつき、現代の盆踊りになったと言われています。

500年の歴史をもつ盆踊り、江戸時代頃より、男女の出会いの場としての役目を果たすようになりました。昔は、一年のうちでお盆の期間だけが若い男女が連れ立って遊ぶことが許され、盆踊りは結婚相手を見つける絶好の機会だったようです。当時の人々からしてみれば、心までも踊るような気持ちだったことでしょう。ちょうど盆踊りの晩(旧暦では7月15日)は満月。照明がなくても月に明るく照らされていたことで、夜道を連れ立って歩く男女に恋心が生まれないはずはありませんよね。

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